映画『64-ロクヨン-前編』
昭和64年の一週間に起こった少女誘拐殺人事件、通称ロクヨン。
事件を追う元刑事と、警察内部の闇を描く推理映画。
前編後編に分かれており、今回は主人公の元刑事であり現広報官の三上と記者クラブの衝突がメインです。
三上は上からの意向で、正確な情報を伝えられずに記者クラブとの間に軋轢があります。
隠蔽や保身に走る警察に対して憤り、また自己嫌悪に陥り、上層部と記者クラブの板挟みで疲弊していく三上。
そんな中、未解決であるロクヨンでも警察の隠蔽があったことを知る。
警察が隠している‘幸田メモ’とはなにか?三上は独自に調査を開始する。
ものすごく久しぶりに、邦画を見ましたねー。
俺が邦画が苦手な理由って、過剰演技なんですよね。
日常生活で絶対しないようなオーバーリアクションや、セリフ回し。
それがもう演技くさくて、苦手なんです。
演劇じゃないんだから・・・・・・。
でも今作、佐藤浩市や仲村トオルなどベテラン陣ばかり・・・
もしかして大丈夫じゃね?と思い、あまり期待せずに見ました。
結果、大丈夫でした!
過剰演出ほとんどなし!
なんだ、やればできるじゃないですか。
綾野剛も結構自然だったと思います。
あとテロップなんかも最小限に抑えてて
邦画にありがちな説明過多
「お前らこんくらい説明しないと話わからないだろ?」みたいなのもありませんでした。
かと言って解りにくいということはなく、例えば過去と現在の切り替えも上手く映像で表現できていました。
これも高評価。
そして記者クラブとの衝突と警察内部の腐敗という地味な話も
三上の家族問題などと絡めて退屈せず観れます。
つまり面白いです!
かなり待値低かったので、その分面白さの反動があったのかもしれません。
どうかな?と思った点は・・・
瑛太ですね。
彼の演技は・・・やっぱり瑛太でした。うん。
あと、三上が感情をあらわにするシーン。
「なにが〜だ!!」
って露骨に自分の感情を口で説明してくれます。
なんて親切なんでしょうね。
たしかにここの三上の感情は読み取るの難しいかもしれませんが
佐藤浩市の演技で全然表現できてたと思います。
わざわざ口に出すことありません。
バーで飲んでるシーンもしかり。
せっかく極端な説明を省いてるんだから、もっと観客の情報リテラシーを信じてほしいです。